核医学病院実習レポート 9月21日

Yura

甲状腺摂取率検査について

甲状腺は血中の無機ヨード(ヨードイオンI-)を選択的に捕獲し、これを有機化して甲状腺ホルモンを合成・分泌する。食事より摂取されたヨードは、短期間で一部は胃、大部分は腸管から血中に摂吸収される。吸収されたヨードの一部は甲状腺に摂取され、他は腎から排出される。甲状腺に摂取されたヨードは有機化され、サイログロブリンとして甲状腺内に貯蔵されてTSHの調節によって適時甲状腺ホルモン(トリヨードサイロニンおよびサイロキシン)として血中に分泌される。甲状腺ヨード摂取率検査はこれらのヨードイオン捕獲能および有機化能(インビボ甲状腺代謝)を観察する検査でトレーサとして放射性ヨードが用いられる。従来はNa131Iが用いられてきたが、患者の被ばく線量の低減および甲状腺シンチグラフィにおける画質の向上を目的として、最近はNa123Iが用いられる。

検査の流れ

経口・靜注のどちらでもかまわないがカプセルを経口投与して行うのが一般的である。Na123Iでは3.7~7.4MBqを投与する。前処置としてヨード制限を行う。食事性ヨード、ヨード含有薬物・造影剤、抗甲状腺剤などの摂取により大きく摂取率に影響を及ぼす。のりやわかめ、ひじき、寒天などの海産物にヨードは多く含まれている。


ヨード制限状態をチェックするためには投与24時間値の摂取率測定に加え三時間値の測定が必要である。放射性ヨード投与後の甲状腺摂取率を経時的に測定すると、上昇型(24時間まで上昇)と下降型(3~6時間まで上昇し、24時間にかけて下降)の2型が見られる。ヨード制限が不十分な場合には有期化障害例と同様に下降型を示し、24時間値の診断価値は乏しい。

投与前に標準線源用カプセルおよび患者用カプセルを測定しておき、その比を求める。投与3時間後、24時間後に測定する。ヨード代謝(生物学的半減期)を見る場合は一週間にわたって測定するためNa131Iの使用が必要である。

測定条件はウィンドウ幅20%とし、検出器から一定の距離で一定時間測定する。

患者様撮影後、標準線源用カプセルを同条件で撮像し、ヨード摂取率を求める。正常値は24時間値で10~35%である。コリメータはNa123Iで低エネルギー高分解能型コリメータが用いられる。適応疾患として高値を示すものに甲状腺機能亢進症、慢性甲状腺炎、びまん性甲状腺腫などがあり、甲状腺機能低下症では10%以下、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎ではほとんど摂取されることは無い。