今日はちょっとよ、体調がいいみてぇなんで、車椅子に乗っているからで便所に行ったんだよ。
すったらぁさぁ、まぁ、左足はいいんだけどよぅ、みびあしはずぅたらずぅたらひきずっちまうんだよなぁ。
車椅子用の洋式トイレじゃぁねぇところにはいったんだ。
まぁ、座ってしまうと立つのにてぇへんだからたちションと決め込んだんだべらんめぇ。
切れのいい滴(しずく)をとばし終わって、さあ外に出ようとしたらこれまた大変、
俺様の車椅子がじゃまだとばかりに移動しやがったやつがいやがって、ドアを一句ら押してもびくとも動かねぇんだよもう。
でもよぅ、車椅子ってえのはたしかぎゅぎゅぅっとたためるはずだと思って、思いっきり押してみたんだ。こんなふうによっ!
まぁ、俺もいけなかったんだがぁ、右足がぁ、くにゃ足だといぅことを忘れていたんだよこんちくしょぉぅ。
物理学の作用反作用の原理でドアをお仕立ての力はぁ、足に戻ってきやがって、ニュートンの法則に従い、俺様の尻は便座のあがった便器めがけて落ちていきやがったぁ。
風邪薬のベンザブロックじゃぁあるまいし効いた利いたの便座ブロックときたもんだ。
看護婦二人に抱えられぇ、家路(病室)についた頃には大爆笑の声が看護婦詰め所(ナースステーション)に鳴り響いていたことは言うまでもねぇことさ。